99.Jul.Vol 90
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高齢者にやさしい外回り ---段差の改装工夫--- 最近、「バリアフリー住宅」という言葉を色々なところで耳にするようになりました。[ バリア=障害、フリー=ない、住宅=住まい ] 障害がない住まいという事ですが、これは高齢者や障害者に安全で安心して生活できる住まいという事です。今回は、家の外廻りにおいての「バリアフリー」をご一緒に考えていきましょう。
アプローチ〜玄関の改装の工夫
· 車道、歩道から1m以上入り込ませ不意の衝突を避けるようにする。
· スロープの幅は、有効850mm旧以上とする。
· 一般的に勾配は1/12〜1/15程度とする。
· 滑りにくい床仕上げとし、雨天の際濡れても滑らないようにする。
· 地面から床高(450mm)をスロープで昇降する場合には、最低7200mm必要になる。
· 敷居の段差は右図のように、玄関床やポーチをかさ上げする方法があります。右図にある簡易スロープはあまりお勧めしません。図のような傾斜では車いすは上っていけれませんし、転倒の原因にもなります。その場合、昇降リフトを設けるといいでしょう。
段差を残す場合
· 段差は身体に無理のない高さにして、踏み面はその人の歩幅に合わせ一歩もしくは二歩で上がれるようにする。(一歩半とか二歩半は危険です。)
· 足元を見やすくするために足元灯を設ける。足元灯は、階段の照明がまぶしくなったり、大きな影ができないよう、均等に照らすことを心掛ける。
· 段差の存在がはっきりと分かるように上下の部材を異なる素材または色にする。
元気だからバリアフリーの必要性がないと感じていませんか?
現時点だけをみて住宅を検討するのではなく、長い目で考えてみましょう。いずれは誰もが高齢者となるわけです。両親だけでなく自分たちの将来のためにもバリアフリー住宅を検討してみる価値はあると思います。また、バリアフリーは高齢者だけのものとは限りません。不慮の事故や病気になって一時的に移動が負担になった場合、あるいは妊娠中の女性にとっては、ちょっとした移動が苦になる場含も少なくありません。段差解消等されていないのが原因で事故につながる恐れもあります。しかし、何もかも取り入れると、健常者にも障害者にも生活しにくくなる場合が出てきます。例えば、狭い廊下に手すりを付けると人と人はすれ違えなく、手すりの端に服を引っ掛けて倒れるというようなことが起きてきます。専門家のアドバイスを受け適材適所に取り入れるようにしましょう。
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